臨床工学技士 国家試験 36回 備忘録
本記事を閲覧頂き、ありがとうございます!
こちらは
『2022年度臨床工学技士国会試験第36回』
に合格した(学校採点で130点強)
落ちこぼれ学生の備忘録となっています。
この記事に辿りついた学生さんは
比較的勉強が得意ではない
3回目の統一模試でも108点付近
そんな方が多いと思います。
実際私も同じ状況だったので、とても不安ですよね。
ですが、本記事は36回を実際に受験した2日後に執筆しています。
ということで、国家資格についてのリアルをお届けしたいと思います。
それで少しでも試験への不安を拭って頂ければ幸いです。
1~6章に分けて執筆しますが
今までの私の経歴や分析を1~3章で紹介させて頂きます。
興味ないよ!という方は4章まで飛ばして頂けると幸いです。
また1月の統一模試で合格点を超えてる
そんな優秀な学生さんはそのままの勉強法で国試を迎えてください。
この記事はあくまで、1月の統一模試で合格点に達していない
私みたいな落ちこぼれ学生さん向けの記事です。
あくまで、国家試験を乗り切るための勉強法です。
臨床工学技士として現場で働くための知識は、もっと別の勉強をするべきです。
どの程度私が落ちこぼれなのか、現在のご自身と比較して
自信を付けて頂けると幸いです。
ではどうぞ!
1章:留年
いきなりですが、私は4年生の大学を留年しています。
私は学内実習を落単し
病院実習に参加できませんでした。
俗にいう典型的な「大学に甘えている、落ちこぼれ学生」です。
幸い学内実習以外の単位は落とさなかったため
3年生を2回やり直し、2回目の3年生の後期で
後輩と病院実習に参加し、4年の前期を休学して
後期で卒業論文を履修して卒業しました。
そんな落ちこぼれの私ですが
以下の勉強法で『ME2種』は2年生の9月に取得しました。
4年生の大学では、2年時では基礎科目ばかり履修させられ
ME2種や臨床工学に関する科目を全く履修していませんので、この方法がいかに試験対策として有効かが分かると思います。
留年するほど落ちこぼれの私が
どうやってME2種と臨床工学技士国家試験に合格したのか。
次の章では、この記事を読んでいる学生さんを分析します。
2章:なぜこの記事を?
きっとこの記事を見ている方は
11~2月の『国家試験目前』の学生が多いと思います。
単刀直入にいうと
11月~12月で焦りを感じて、この記事を読んでいる学生さんは
99%合格できると考えています。
1月末に入って、
『臨床工学技士国家試験 合格率』
『臨床工学技士国家試験 勉強方法』
『臨床工学技士国家試験 過去問だけ』
『臨床工学技士国家試験 5年分』
と検索してこの記事にたどり着いた学生さん
正直遅すぎます。
遅すぎます、とは書きましたが
1月末からでもボーダーは超えます。
ただ遅すぎる理由として、勉強期間が1ヵ月だと
精神的にしんどいです。
これは『1ヵ月しか勉強しなかった』という
時間に対する労力が、自信にならないからです。
勉強できてないのに試験まで残り1ヵ月になっちゃったよ!
という学生さんは、次の章をしっかりと読みこんでください。
3章:スケジュール
さて、私は1月末の3回目の統一試験で
90点程度しか取れていませんでした。
以下に試験直前のスケジュールを記載します。
11月
勉強しなきゃな~と思いつつサボる。
週に1回大学でグループ学習に参加する。
が、話を聞いているだけで全く身についていなかった。
12月
同じく勉強しなきゃな~と思いつつサボる。
週に1回大学でグループ学習に参加する。
初めての統一模試で『合計70点』を取ってしまう。
「選択肢の2番が続いたから4番にしとこ。」
なんてことを考えている。
1月
1月下旬に向かうにつれて、焦りが出始める。
1日2時間程度ダラダラと過去問を解き始める。
また1月の3回目の統一模試の試験で
『合計90点』しかとれず絶望する。
YouTubeのURLにスマホからアクセスできないよう制限する。
2月
AM6:00 就寝
PM16:00 起床
の昼夜逆転の生活を送る。
PM18:00~AM3:00まで勉強をする。
お風呂屋ご飯などの時間を除き
実際に机に向かっていたのは
6時間程度だったと思われる。
2月の終わりには
過去問10年間分の内容を一通り解き終わる。
実際に解説本の問題を解いてみて
10~6年前の国試は合計6.5~7割程度。
5年前~昨年の国試は何度も繰り返しといたため9割程度。
2/28に初めて第26回を解いたが
合計7割弱は取れるようになる。
過去5年分は選択肢を覚えてしまっていて
アテにならないと考えるようになる。
ただ基礎知識が身につき
理解力も高まっていたため勉強は苦痛ではなくなる。
3月、現在
1ヵ月しか勉強に本腰を入れなかったことを
非常に後悔する。
3/5、36回臨床工学技士国家試験を受験する。
午前74点 8.2割
午後62点 6.8割
合計136点 7.5割
学校採点基準で、臨床工学技士国家試験に合格する。
勉強から解放された喜びと
勉強で充実していた日々を思い出して寂しさを感じる。
4章:勉強について
お待たせしました。
まず初めに、国家試験で出題される内容は
各問題が『点』として存在しているわけではなく
各問題が『線』として出題されています。
以下は具体例です。
『医学概論』
細胞内液のカリウム濃度は、細胞外よりも濃く存在します。
という事実は『点』として受け入れられます。
『臨床医学総論』
インスリンは血糖値を下げますが、細胞内のポンプを活性化させるため、細胞外のK濃度を、細胞内に取り込ませ、低カリウム血症になりやすいです。
これも『点』の事実です。
『呼吸療法装置学』
アシドーシスは水素イオンが体に多く蓄積され、細胞内のカリウムが細胞外に追い出され、高カリウム血症になりやすいです。
また、これも『点』の事実です。
今回は3つだけを例として挙げました。
ただこれらは細胞濃度、インスリン、アシドーシスという『点』だけの事実をなぞる時、人体のカリウムに関する知識という『線』で覚えることができます。
他にも低体温体外循環中のカリウム濃度、溶血の際の血中カリウム濃度、透析液のカリウム濃度など、『多数の点』を繋げて『線』として覚えることが出来る知識は山ほどあります。
点を一つ一つ覚えるのは正直かなりしんどいです。
ただ知識一つ一つを繋がった線として考えれば、不思議なことに理屈も理解しやすくなるのです。
上記の例だけで医学概論、医学総論、呼吸療法装置学、体外循環装置、血液浄化装置に出題されがちなカリウムの知識は覚えることが出来ます。
これが一般的に言われる『国試に出題されやすい傾向』というものです。
点だけで出てくる問題は、ピンポイントに覚えるのが難しいです。
そんな問題は優先順位を下げ、余裕ができたら取り組んでください。
計算も同様です。
公式を単に点として暗記するのではなく
『秒数や粘性率などは分母に入る』
その理由を線として覚えて、公式を組み立ててください。
余裕があれば『なぜSN比のノイズは分母に入るのか』などの疑問を持ってください。
ポアゾン比の分母も同じ理由です。
ベルヌーイも同様です。
これだけで、計算系の暗記もグッと楽になります。
以下結論です。
出来る限り過去問を解いて、選択肢をたくさん読んで『点』を増やして、『線』としての知識を身に着けてください。
落ちこぼれの私ですが、この方法でME2種と臨床工学技士の国試を乗り越えました。
ME2種も臨床工学技士国家試験も1ヵ月程度の勉強で、このコツを覚えれば点数はグンと伸ばすことが出来ます。
5章:分野別に問題を解く
2月時点で、点数が伸びてない方に質問です。
過去問を午前90問、午後90問を通して勉強してませんか?
とりあえずイエローノートなどに線を引きまくってませんか?
過去問5年間で合格できると聞き、5年分だけを重点的に解いてませんか?
正直、これはかなり効率が悪いです。
断言します。
国家試験に合格するだけなら10年分の過去問を重点的に勉強してください。
以下が国試の分野別の出題です。
年によって各項目の問題は1,2問ほど前後します。
上記を参考に『スケジュールを決めて分野別』に勉強してください。
おすすめは64~79問目の呼吸、体外循環、血液浄化を優先的に勉強してください。
ここを重点的に対策すれば1~45問目の分野の理解が深まります。
また大事なのは単に答えを覚えるのではなく
なぜこの選択肢は不正解なのか、という点を理解してください。
臨床工学技士国家試験の解説集で理解できなければ
YouTubeで分からない点を検索してください。
ありがたいことにスライドなどで解説してくださる方が100%います。
計算について三角関数は必須です。
『sinΘ、cosΘ、1:1:√2、1:2:√3』
これを見て「あー、あれね」と理解できる学生さんは
数学が苦手でも電気、電子、機械工学の計算は解けるレベルです。
4章で執筆した通り、公式が成り立つ理由を理解できれば
上記3項目は点が取れやすい、おいしい分野です。
以下は落ちこぼれの私が、国試に合格するまでの勉強法です。
〇2/1~2/21の3週間
以下のサイトは月300円ほどと有料ですが
分野別に過去問と選択肢をシャッフルで出題し
自分の苦手な問題が保存でき
A~Cランクの頻出までランク付けされています。
復習するべき問題まで自動で保存されます。
上記の項目の画像と照らし合わせて、分野別に勉強してください。
お風呂などの隙間時間にポチポチ解くものおすすめです。
ここで間違った問題を解説本で読み込みましょう。
〇2/22~2/28の1週間
以下のサイトで問題を印刷して
実際に紙で解いてみてください。
こちらはありがたいことに無料で問題を提供して頂けます。
おすすめは以下の『難易度HARD』です。
説明の通り、複数選択問題の選択肢が消えます。
選択肢もランダムなため
「a、bの選択肢が合ってて、cは分かんないけどeは違うから、1番のa、b、c」
という雑殴りができません。
28日までに、すべての選択肢の解説を読み込めていれば
この段階で8割程度(80/100点)が取れるはずです。
『選択肢を覚えちゃってるから答えれるよ』
という学生さん、大丈夫です。
ここまでやれていれば、選択肢を覚えていても
なぜその選択肢が答えなのか、という理由まで説明できるはずです。
説明できない選択肢は、同じく解説本を読み込みましょう。
〇3/1~試験日まで
https://www.jaame.or.jp/ce/past-test.html
こちらが厚生労働省が公開している、過去5年分の実際の問題です。
自信をつけるために、実際にB5で印刷して解いてみてください。
おめでとうございます。
2/28までに過去5年分の問題と選択肢を一度でも目を通し
しかもabcの選択肢もあるため、8割は取れるはずです。
そのまま自信をもって本番に臨んでください。
6章:まとめ
1月末でこの記事を読んでいる落ちこぼれの学生さん。
おめでとうございます。
この4,5章の方法で国試に合格できるでしょう。
模試は本番は傾向が違うため、無視してください。
出題基準が令和3年度の35回から変わりましたが
今年度の36回も、過去5年分と大きな差は感じられませんでした。
「出題基がかわったからどうしよう…」
なんて怯えなくても大丈夫です。
むしろ基準が改定されたことで、項目が分かりやすく整理されました。
一度改定基準に目を通すのもおすすめです。
また、以下の参考書のシリーズに
医学概論で頻出の、国勢調査の人口動態や死因など
分かりやすくまとめてあります。
全分野が4冊で網羅されているので、余裕があれば購入してください。
本記事は以上です。
質問などがあればできる範囲で解答させて頂きます。
臨床工学技士として、仲間として働ける日を楽しみにしています。
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